[Diary/2009/January]

専業アーティストなんて時代遅れ / 2009-01-24 (土)

今日

曲を提供したコンサート.
同じくプログラムの中に含まれていた一柳慧が来ていて無茶苦茶びっくり.

アート創作が副業であること

「博士に行ったら就職難」どころか「大学進学=貧乏覚悟」の芸術系 - Ohnoblog 2
別に芸術系に限らなくても,ドクター行ったらまともな人生オワリというのは普遍的だと思うのだが…….

それはともかくとして,安藤は専業アーティストなんてのは過去の存在だと思っています.
実際自分がやっているクラシック現代音楽の更にコンピュータ音楽なんて,専業作曲家は殆どいないし,そもそもプロとして認められる一般的な条件が「大学か研究機関の教員か研究員」であるわけですよ.
つまり「プロの条件とは副業であること」ということで,ある意味矛盾してるかもしれませんが,ある意味正しい.
(実のところ,我々は同人音楽作家と何ら変わらない)
昔から存在する学者・研究者という職業も,研究を売っているわけではなくスポンサーからお金をもらったり,教育行為を売ったりすることで成り立っているわけですから.

いいんですよ,副業で.
というか,副業じゃなければ本当の意味でのアート創作なんてできませんよ.
本当に自分の面白い物作ろうと思ったら,多くの他人に見てもらわなくても制作が続けられる状況じゃなければできない.
音楽で言えば,ライブも取ってきた研究費を使って無料でやるべきだし無料でやるべきだと僕は考えてます.
好きなことを続けるために好きなことが続けられないなんてアホらしい.

とある最近の漫画で「夢は公務員をやりながら休日にバンド活動」ってのがありましたけど,最高だと思う.
今時,原盤制作や配信なんてレコード会社に頼らなくても出来る.
そもそも好みが多様化してるんだから,一つの好みに特化しておいて食っていくほど金稼ごうなんて無謀.

ま,贅沢を言えば,本業が副業に少しでもプラスになる仕事がいいのです.
アート関係の教員なんかまさにこれで,人に教えなきゃいけないということは自分の視点を幅広く持って普遍的な法則を見つけ出すことにも繋がるわけで,それがプラスにならないわけがないですよね.
てか,それをやることを嫌いだと思うなら,そもそもアート創作に向いてないって.

今の段階では,

「大学出たら自活していかないと」というプレッシャーが女子より強い男子は、芸術大学などに進むこと自体、自分で自分の首を締めるようなものだと考えるのだろう。
そもそも芸術系に来るような人は基本的に、「好きなことをいつまでも続けたい」という"我が侭"な人ばかりで、それで食べられる人が極々限られていることも、最初からわかっている。

ここら辺をどうやって騙して学生を入れるかが勝負かもしれませんけど,
少なくてもメディア関係のプログラミングが相当なレベルで出来るようになれば,アート創作以外でも仕事になるわけで,そういう教育をしていくことが芸術大学の生き残りなんじゃないですかね.