[Work/TechInfo/other]

Symantech Endpoint Protectionでワークグループが見えなくなる問題 / 2009-11-01 (日)

問題

Symantech Endpoint Protectionを普通にインストールすると,ワークグループに所属するコンピュータが見えなくなる.
見ようとすると,

Workgroup Name にアクセスできません。このネットワークリソースを使用するアクセス許可がない可能性があります。

というメッセージが出る.
ファイアウォール機能をオフってもダメ.

Windows標準のファイアウォール機能の場合,オフってさえいれば問題ないが,Symantech Endpoint Protectionではオフにするだけではダメな模様.

解決法

再インストールで構成し直す必要がある.

  1. 「プログラムの追加と削除」でSymantech Endpoint Protectionの「変更」
  2. 「プログラムの保守」画面で「変更」を選択し,「次へ」
  3. 「ネットワークの脅威防止」全体をプルダウンメニューで「この機能を使用できないようにします」に変更.
  4. 同様にその上の「プロアクティブ脅威防止」の中の「アプリケーションとデバイス制御」のみを「この機能を使用できないようにします」に変更.
  5. 「次へ」「インストール」で構成し直される.

[Work/TechInfo/other]

情処学会のTeXテンプレートを研究会用に使う場合の問題の解決 / 2009-04-23 (木)

イントロダクション

2009年度からの完全オンライン出版化に伴い,今までは大枠しか決められていなかった研究会用原稿もテンプレートに従う必要がでてきた.
2009年4月現在のTeXテンプレートで研究会用原稿を作成使用とした時,公式に言及されていないいくつかの問題が生じる.
一つ目はページ数などの指定の問題.二つ目は著者プロフィールや受け付け採録日時, 三つ目はdvipdfmxを用いてpdfを作成する時に時に横長のものを生成する方法についてである.

前提として,研究会用フォーマット(研究報告)

\documentclass[techrep]{ipsj}

になっているものとする.

ページ数指定の問題

ページ数は1から始めること,と研究会担当が明言.
従って,テンプレートでは,

\setcounter{volpageoffset}{1234}

となっているところをコメントアウトすればおk.

著者プロフィールや受付採録日時

研究会用原稿では,受付採録日時と著者プロフィールはつけない.
しかし,テンプレートの

\受付{20}{9}{17}
\採録{20}{11}{28}

この部分をコメントアウトするだけでは受付採録日時は消えない.
この問題を解決するためには,テンプレートでbibliographyの後に入っている著者プロフィールの環境そのものを消す必要がある.

\begin{biography}
\member{****}
...
...
...
\end{biography}

これを環境ごと消すと,著者プロフィールも受付採録日時も出なくなる.

dvipdfmxで横長

情報処理学会論文誌等を執筆時にdvipdfmxでlandscapeしなくて困った人が読むエントリ - 4403 is written
に書いてある通り.
プリアンブルに

\AtBeginDvi{\special{landscape}}

と記述しておく.


[Work/TechInfo/mac]

OSXで複数のAudioI/Fをまとめ多チャンネルXLR入力を実現 / 2008-06-25 (水)

ずいぶん前から知ってて実際に使っていたけれど,記事にはしていなかったので.

概要

Mac OS Xでは複数のオーディオインタフェースをまとめて,DAW側からは一つの仮想インタフェースとして見せることが可能である.従来は3チャンネルを越えるXLR入力を行おうとすると,マイクプリアンプを多く搭載するために高価である高性能オーディオインタフェースを用いる必要があった.この複数のインタフェースをまとめる機能を用いることで,2chのみXLR入力がある安価なオーディオインタフェースを複数組み合わせ,多チャンネルのマイク入力が行うことができるようになった.

セッティング方法

藤本健のDigital Audio Laboratory
第192回:Mac OS X “Tiger”のオーディオ機能を検証 ~ MIDIのLAN伝送に対応。CoreAudio/MIDIの未来は? ~

仮想インタフェースの構築

$ open /Applications/Utilities/Audio\ MIDI\ Setup.app

でAudio MIDI 設定を開く.
上のメニューの「オーディオ」→「機器セットエディタを開く」
機器セットのエリアで「+」ボタンを押すと新たな機器セットが出てくる.これが仮想インタフェースになる.名前を付けておく.
ここで下の「構成」エリアに現在接続されているオーディオインタフェース一覧が出るので,機器ごとの「使用」にチェックを入れていく.

クロックの設定

どれか一つの物理的オーディオインタフェースをクロックのマスターとする.「クロック」ラジオボタンにチェックを入れる.
他のオーディオインタフェースの「リサンプル」にチェックを入れる.

効果

個人ユーザが3チャンネルを越えるマイク入力を同時に行うのはコストの面で難しい. それは,ミキサを使用せずに単体でXLRでマイク4chが同時入力できるオーディオインタフェースは数少ないという理由による. さらにホール等での機材持ち込みレコーディングやライブのためにコンパクトかつバスパワーで動作可能,ある程度枯れた規格を使用という条件を付けると,MOTU TravelarM-Audio Fast Track Ultraしかない. Travelarはスタンドアロンミキサとしても同時に使える仕様であり非常に高性能だが価格が13万JPYほどであり個人で購入するにはコストの面で問題がある.Fast Track Ultraは5万JPYほどだが,それでもまだ個人ユーザには高い(音質的にも多少厳しい). それなりの性能のマイクプリアンプを搭載する必要があるため,マイクプリの価格がネックになっていて,2チャンネルがコンシューマ向けに売れる価格としては限界であるのだろう. さらに最近のオーディオインタフェースはアナログ2ch,デジタル2chという構成が多く,ライン入力4chすらできないものが多い.

この複数のオーディオインタフェースを一つの仮想インタフェースとしてまとめる方法を用いると,非常に安く4チャンネルの同時入力が可能となるため,個人ユーザが安価に多チャンネル同時入力を行うことが可能である.家に余っているインタフェースや,他の人から追加のオーディオインタフェースを借りるなどすれば,非常に安価に実現できる. ミキサを持っていく必要がないため,荷物も少なくなる.

問題点

この方法の問題点はオーディオインタフェース内蔵のミキサが使えなくなり,マイクで拾った音とコンピュータからの出力が同時にあるライブ等の用途では,外付けミキサを用いる必要があり,さらにPC内部とソフトウェアを経由した音のみしかミキシングmできなくなることにある. 例えば,安藤がライブ等でメインに使っているYAMAHA GO46はハードウェアミキサを搭載しているため,ライブ等でミキサがなくてもマイク入力の音とコンピュータの出力の音をミックスし出力することができる(ソフトウェアを通したモニタリングではないためレイテンシが最小限かつ音の劣化がない).

しかしこれでまとめてしまうと当然ハードウェアミキサの能力は当該のインタフェースから入力したチャンネルにしか効果が及ばないため,全体のミキシングができなくなる. これを解決するためには,全ての音をパラレルに出力し外付けミキサに入力し調整するという方法を用いるしかないのだが,ミキサに入ってくる音はPC内部を経由,更にはソフトウェア内部を経由してくる場合が多いので,レイテンシが非常に大きい(入出力でリサンプリングをかけるので劣化も大きい).

したがって,この方法を取る時はレコーディングのみにとどめ,ライブで使う場合は多チャンネルパラレルのグループ出力を持つ外付けミキサ+多チャンネルライン入力をもつオーディオインタフェースを使うしかない. そこまで行くとMOTU Travelerを勝った方がいいのだが.


[Work/TechInfo/other]

X11でスケスケEmacs / 2006-09-22 (金)

スケスケ

Macemacsjp-usersMLへの銭谷さんの投稿より.
半年前の話題らしいが,X用スケスケえろえろパッチが配布されているとの事.

内容はX.orgを用いてスケスケにするパッチ.
compositeは出てきた最初,古いマシンで試してみたのだが,重くて使っていなかった.
今の時代のマシンで,標準程度のスペックを持っているのなら,十分に使えるのではないか.
XglやAIGLXがもっと普及して改良されれば,さらにHWスペック的な敷居は下がるだろう.
ベンダからのドライバの提供という問題はあるが.(ATiを買収したAMDがどう動くのかも興味あり)

そもそも,CarbonEmacsとNTEmacsの最大の利点(?)は,スケスケえろえろであることだ.
やっと本家とも言うべきX上のEmacsが追いついてくることになる.

時間があったら,試してみよう.

残された課題は表示フォント

さて,GTKやQtなどでは既に完全実現されていて問題となっていないのだが,
アンチエイリアスをかけたスケーラブルフォントが,X上のEmacsでは使用不可能である.
実装の関係上当たり前なのだが.

CarbonEmacsやNTEmacsのように,GTKEmacsやQTEmacsが出てくるべきなのだが,完成度は高くない.
Stallmanが誰かに依頼したという話はあるが.
これで,フォントがキレイになれば,さらに嬉しいところだ.

ちなみに安藤は,スケスケとアンチエイリアスなスケーラブルフォントを実現させるため,mlterm上でEmacsを実行している.

追記: GTKでXftを使ってアンチエイリアスなフォントを実現すること

色々makeしていてわかったのだが,今でも外側だけはGTKが使用できていて,なおかつ,
CVS版はGTKでXftを使うようにコンパイル可能なブランチが出ているらしい.
今はまだ日本語も使えないようが,emacs-unicode-2というやつでは出来るらしい
はたして,公式でスケスケとアンチエイリアスフォントは両立する時がくるのだろうか?
って,来てくれなかったら困る.
いつまでも古いフォントシステムを使い続けなければならないのだから.
てか,ここまでXフォントシステムを引きずった理由はなんなのだろう? (Windowsもたいがいおかしいが)

22日追記:成功

というわけで,X上で動くスケスケえろえろのEmacsの画像である
20,21日とpatchに改良が加わり,この状態になった.
なお,SUSE Linux 10.1のデフォルトとなっている,OpenGLアクセラレーションデスクトップである,XGLにも対応.
ご苦労様でございます.(使って喜んでるだけの人間が言うなとは思うが)
環境は,VMWare上のScientific Linux 4.3に,xcompmgrを手動でコンパイルしたもの.

新しいパッチは,http://macemacsjp.sourceforge.jp/package/test/transparency2-20060921.patch

$ export CVS_RSH="ssh"
$ cvs -z3 -d:pserver:anonymous@cvs.savannah.gnu.org:/sources/emacs co emacs

で,CVS版Emacsを取得.

$ cd emacs
$ patch -p0 < ../transparency2-20060921.patch
$ ./configure --prefix="$HOME/Utils" --exec-prefix="$HOME/Utils"
$ make bootstrap
$ make install

で,パッチあてとビルド,インストール.
以下をxorg.confに記述.

Section "Extensions"
   Option "Composite" "Enable"
EndSection

xcompmgrか同種のユーティリティを使って,Compositeの機能を有効にして,パッチをあてたEmacsを起動する.
xcompmgrがパッケージにないディストリビューションの場合,以下の場所から持ってきてビルド.

$ wget http://freedesktop.org/xapps/release/xcompmgr-1.1.1.tar.gz
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Windowsで日本語TeXとLilypondを共存させる / 2006-05-14 (日)

イントロダクション

楽譜組版アプリのLilypondは基本的にTeXのフロントエンドであり,TeXを必要とする.
Windows用のLilypondはCygwinのパッケージとして存在する.
最近Windows用に,角藤版Win32用TeXを自動でダウンロードしてくれるインストーラが登場したが,この問題点は,Cygwin上で動くLilypondとの相性が悪いということである.
CygwinのパッケージでインストールされるTeXは欧文専用となっており,日本語環境では使えず,Lilipondだけでなく日本語TeXを常用する人間には辛い.(Lilypond専用環境を用意する必要がある)

それと,Lilypondは,個人で環境に合わせてコンパイルするには,あまりにも面倒くさいので,できるならばコンパイル,パッケージング済みのものを使いたい.
従ってCygwin版を利用するのが一番手っ取り早い.

奥村先生のTeX Wikiより,Windowsでのインストール
上記の文書に,Cygwinで日本語TeXが紹介されている.

Cygwin 本家の teTeX, Ghostscript は,そのままでは日本語を扱えず,自分でパッチを当ててコンパイルし直すなどの面倒な作業が必要でした.一方で Windows native な TeX 環境を入れた場合には Cygwin 本家の teTeX, lilypond や Ghostscript との相性が悪く,ノウハウが必要でした.

とのこと.
PATHの設定を切り替えるだけで,Cygwinの標準でインストールされる(Lilypondをインストールすると,依存解決で必然的にインストールされる)tetexとこのページで配布されているptetexを共存させることができる.

方法

インストール

Cygwinのインストーラの,ダウンロードサイトを決定する画面で下記URLからダウンするようにする.

http://www.misojiro.t.u-tokyo.ac.jp/~kuroky/build

すると,ptetexというパッケージがあるので,インストール.
ghostscript, ghostscript-base, ghostscript-x11もインストール.
ついでに,jsarticleやutf,otfパッケージも入れておく.(というか現在ではほぼ必須)

PATHの設定

ptetexを使用する場合,以下をパスに追加.

$ export PATH="/usr/local/teTeX/bin:$PATH"

余談

感想

正直,Windowsのフルインストーラよりもこっちのが簡単で使いやすい.
(僕自身は,ヒラギノフォントの関係でTeXのコンパイルとPDF化は全部OSXだが)

PDFでプレビュー

安藤は基本的に,PreviewはDVIではなくPDFの状態で見るようにしている.
(最終物がPDFなので,やはりそれで確認したい)

方法
#!/bin/sh
dvi=$*
pdf=`/usr/bin/basename "$dvi" ".dvi"`
/usr/local/teTeX/bin/dvipdfmx $dvi
cygstart AcroRd32.exe $pdf".pdf"

という内容のdotexpreviewという名前のコマンドを作って,/usr/local/teTeX/binに入れておく.

xyzzy+花鳥の場合

.xyzzyに

(setq elisp::tex-command "c:/cygwin/usr/local/teTeX/bin/platex"
      elisp::dvi2-command "bash.exe c:/cygwin/usr/local/teTeX/bin/dotexpreview"
      elisp::bibtex-command "c:/cygwin/usr/local/teTeX/bin/jbibtex")

と設定しておけば,プレビューの時にdvipdfmxが使用されて,AcrobatReader(AcroRd32.exe)でPDF化されたファイルが表示される.

NTEmacs+野鳥の場合

.emacsに

(setq shell-file-name "c:/cygwin/bin/bash.exe")
(setq tex-command "/usr/local/teTeX/bin/platex"
      dvi2-command "/usr/local/teTeX/bin/dotexpreview"
      bibtex-command "/usr/local/teTeX/bin/jbibtex")

と設定しておけば,XYZZYと同じように使える.

メモ

タッチパッド付き,ワイヤレス英語キーボード.かなり使い勝手が良さそう.無線LANとの干渉はどうなのか.
あまりにも悲しい話.(/.J)